知っておくと役に立つ「床の施工法」
2023年03月17日
知っておくと役に立つ「床の施工法」
今回のテーマは、床の施工法についてです。
フローリングやタイル、カーペットに畳と、床材の種類は様々です。それに加えて、床の施工法にもバリエーションがあることはご存知でしょうか。
施工法によって金額が変わるため、知っておくとコストダウンにつなげられることもあります。
リフォーム・リノベーションを検討中の方、必見です!
床材の施工法として、代表的なものは以下の3つです。
1.増貼り:既存の床材の上に新しい床材を重ね張りすること
2.直貼り:床スラブ(コンクリート)の上に直接床材を施工すること
3.床組み:床スラブの上に専用の支持ボルトを立てて、その上に床材を張る構造のこと
それぞれに特徴があり、メリットとデメリットがあります。具体的に確認してみましょう。
1.コスパ最強の「増張り」
増張りとは、既存の床材の上に新しい床材を重ね張りすることを指します。
既存の床を撤去するための解体費用や、新たに床を組む際の下地材などの材料費や施工費がかからないため、3つの中では最も安く仕上げられます。
その手軽さから、DIYでもできるほど手軽な商品も発売されており、手軽に模様替えをしたいという方にはピッタリです。
2.最も一般的な「直張り」
直張りとは、床スラブと呼ばれるコンクリートの構造床にフローリングなどの床材を直接貼ることを指します。
次に紹介する床組より安価であり、床を上げる必要がないため、天井高を高くとれるという利点があります。
一方で、床材の衝撃が直に構造に伝わるため、遮音性が劣ること、水回りのレイアウト変更には向かないというデメリットもあります。
3.自由度が高い「床組」
床組とは、床スラブの上に専用の支持ボルトを立てて、その上に床材を張る構造のことです。二重床とも呼ばれます。
支持ボルトに防振ゴムをつけることで、床材の安定感を確保しています。直床と比べて遮音性が高く、床下に配管を通せるため、リノベーションの自由度が高くなります。
一方で、3つの施工方法の中では最もコストがかかり、天井高も低くなります。
これら3つの施工法をうまく使い分けていくことが大切です。
例えば、バリアフリーにしたい場合は、コストはかかりますが全部の部屋を床組みして、段差を解消していくことになります。多少の段差が許容できるなら、LDKは床組みをして、レイアウトの自由度を上げる。
反対に、寝室などの個室は増張りや直貼りでコストダウンをはかるなどの工夫ができます。
今回は、床材の施工法についてお伝えしていきました。
プランを考える際には、床材とあわせて「床の施工法」も検討する項目に加えることで、より満足いく空間づくりにつながります。
床材も床の施工法も適材適所。用途と生活シーンをイメージしながら検討してみてください。