和モダンと暮らす
2022年06月03日
和モダンと暮らす
今月は「和モダン」をテーマに、全4回に分けてお送りします!
和のエッセンスを暮らしに取り入れてみたい、でも和モダンなインテリアを見ても、実際に住むイメージが湧かない……
解決策のヒントは、逆から考えることです。
空間から暮らしを考えるのではなく、暮らしを主役に置いて、空間を考えるというアプローチをご紹介します。
「モノ」から「コト」へ。
今日、物質的には満たされている現代の私たちが本当に欲しているのは「モノ」ではなく「コト」だといわれています。本当は家が欲しいわけではなく、暮らしの中でおこる様々なコトを便利で心地よくしたい。
しかし、私たちが目にする情報の多くは、コト(暮らし)よりもモノ(住まい)が全面に出たものが多いのが現状です。
それゆえ、住まいに関する情報は増えているにも関わらず「住むイメージが湧かない」という悩みが生まれやすいのです。
まずは住まいに合わせて住むという発想から、暮らしに合わせて住まいを選ぶという発想の転換が必要なのかもしれません。今回は3つの「和なコト」をピックアップし、具体例を出しながら、和モダンなインテリアと繋げていきます。
まず「お茶を淹れるコト」です。
静岡といえばお茶。お茶といえば静岡。
お茶を飲んでホッとする時間は、必要不可欠なものです。お茶を楽しむために必要なお気に入りの茶器、茶器が似合う机、机が似合う空間へと、発想を広げていきます。
お茶を極めた茶人の知恵を借りながら、「お茶の時間」にぴったりの空間づくりを考えてみませんか。
次に「花を生けるコト」です。
お茶の時間に、季節の花がテーブルに添えられていたら、それだけで気分が上がりませんか。
花は、空間の印象を一気に変えてしまう力を持っています。花が生きる空間を考えてみませんか。
最後は「書をたしなむコト」。
デジタルの時代だからこそ、手書きの良さを再発見するときではないでしょうか。
こどもの頃に習った「書道」には正解がありましたが、正解がなく感性の赴くまま自由に表現するアート書道という分野も生まれ、書道はどんどん進化しています。
自分と向き合う時間にもなる書の時間。
書を書くのに適している空間を考えてみませんか。
お茶、生け花、書。
誰もが一度は触れたことがあるはずです。
手軽に行うことができる一方で、奥が深い世界でもあります。
現代の建築にも多大なる影響を及ぼしている日本文化です。
これらに触れることで、きっと生活への美意識が高まり、家づくりや家選びの際のヒントになります。大人の嗜みとして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。