「新耐震基準」と「旧耐震基準」の違い

2024年11月15日

新旧耐震基準

「新耐震基準」と「旧耐震基準」の違い

 

今回は「新耐震基準」と「旧耐震基準」について解説していきます。

 

言葉は知っているけど、内容までは詳しく知らないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

耐震基準は中古マンション選びにおいて重要なポイントです。1981年に基準が改正された背景や違いを理解し、地震に備えたマンション選びの参考にしていただければと思います。

 

 

旧耐震基準とは

1950年に施行された建築基準法に基づくもので、1981年5月31日以前に建築確認申請が出されて建てられた建物が該当します。旧耐震基準は震度5程度の地震で倒壊しないことを前提としていましたが、大地震への対策は不十分でした。そのため、旧耐震基準の建物は地震の多い日本において耐震性に不安が残ることがあります。

 

新耐震基準とは

1981年6月1日以降に建築確認申請が出されて建てられた建物が該当します。新耐震基準は、震度6強から7程度の地震でも倒壊しないことを目指して設計されています。建物の構造が強化され、柱や壁が地震に耐えられるように改良されており、より安全性が高くなっており、2024年時点でも新耐震基準が適用されています。

 

新耐震基準と旧耐震基準の違い

 

 

旧耐震基準  適用開始:1981年5月31日以前  耐震性能の目安:震度5程度まで対応

新耐震基準  適用開始:1981年6月1日以降  耐震性能の目安:震度6強~7まで対応

 

新耐震基準では、建物全体で揺れを分散する設計が取り入れられ、より大規模な地震に耐えうるよう強化されています。

 

 

新耐震基準かどうかの確認方法

中古マンション購入時は、その物件が新耐震基準に基づくかを確認することが重要です。

 

1. 建築年月を確認 

おおよそ1983年4月以降の建築であれば、新耐震基準に準拠している可能性が高いです。確実なのは「建築確認申請済証」の日付を確認することです。この日付が1981年6月1日以降であれば、新耐震基準といえます。

 

2. 耐震診断の有無 

特に旧耐震基準の建物では、耐震診断や補強工事が行われているか確認しましょう。行われているケースはまだまだ少ないのが実情ですが、1981年5月以前の建物であっても耐震診断実施の上、耐震補強を施すことで、新耐震基準を満たしている建物もあります。

 

3. 不動産会社に確認

上記2点については、個人が確認するにはなかなかハードルが高いです。不動産会社に確認を依頼しましょう。

 

 

地震に備えたマンション選びを

今回は、「旧耐震基準」と「新耐震基準」の違いについて解説しました。

 

基準だけでいえば当然新耐震基準が強く、おススメです。

しかし、それだけで決めてしまうのは危険が伴います。

 

耐震基準だけでなく、地盤や構造、管理状態など、トータルで見極めていく必要があります。

 

地震で倒壊した物件の共通点をまとめた記事もありますので、ぜひ参考にしてください。

 

関連記事:大地震で倒壊した物件の共通点

 

 

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