ホテルライクな照明計画
2021年05月28日
ホテルのように落ち着く照明は、どうすれば実現できる?
いま注目の照明ブランド「ニューライトポタリー」のライティングデザイナーによれば、「照明の数とホテルのグレードには密接な関係がある」といいます。グレードの高いホテルの照明は「手数が多い」、つまり多くの照明を使っているのが共通点だというのです。
今まで泊まったホテルを思い出してみるといかがでしょうか。確かに共通点があると思えてきませんか。
例えばこんなホテル。部屋の角にあるソファには、読書ができるくらいの照明。壁に掛けられたアートを照らす照明。ベッドサイドには眠りを邪魔しない程度のほの暗い照明。
光源が直接目に入らないように配置が工夫され、部屋全体の雰囲気を格上げしています。何をするにも必要な明るさがあり、明るすぎない。まさに過不足のない照明計画です。
光をコントロールすることで自分をコントロールする
ライティングデザイナーの東海林弘靖さんは「人は光にコントロールされている」といいます。朝や日中の光は、眠気をとばし、シャキッとさせる力がある一方で、夕方以降のオレンジ色の光は人をリラックスさせる力があるといいます。
光の照度や色味によって、私たちの集中力や疲労度、眠気などはコントロールされているのです。
逆をいえば、光をコントロールすることで、自らをコントロールすることもできるのではないでしょうか。
一般的なオフィスの照明(≒蛍光灯)は寒色系の昼光色で、昼の空の光の色を模してつくられています。家の照明(≒白熱灯)は、夕方の空の色を模した暖色系の電球色であることが多い。つまりは蛍光灯と白熱灯の使い分けが大事ということです。
光もTPOにあわせて
例えば、ゆったり過ごしたいリビングダイニングは温かみのある白熱灯を使う。集中力が必要な仕事や勉強をするスペースは蛍光灯を使うなど、場所で使い分けするのを試してみるのはいかがでしょうか。食べる場所、寝る場所、仕事する場所、くつろぐ場所を光によってゾーニングするということです。
そんなに広くないという場合は、調光機能がある電球やスマート照明を使うことで解決できます。例えばダイニングテーブルで仕事もする場合、夕食などくつろぎたいときは電球色に、テレワーク等で日中仕事するときは昼光色に切り替えるのです。
このように場所と時間で電球の種類を変えることで、より快適な空間をつくります。
オブジェとしても美しい照明を
照明そのものにもこだわりたいところです。例えばニューライトポタリーの照明は、ミニマルでありつつ、素材感を感じる美しい照明です。
今は外出自粛が求められる時期。我慢して家にいるよりも、「家にいたくなる」を目指してみてはいかがでしょうか。そのきっかけになるのは、ひとつの照明なのかもしれません。