「接道義務」の基礎知識

2024年10月11日

接道義務

中古マンション購入で知っておきたい「接道義務」の基礎知識

 

中古マンションを購入する際に、物件がどのように「道路に接しているか」ということを考えたことはありますか?

 

これは「接道義務」と呼ばれるもので、建物の価値や安全性に大きく関わってきます。

 

今回は、接道義務の基礎知識から、接道できていない物件のデメリット、さらには内覧時や書類のチェックポイントについてわかりやすく解説します。

 

 

接道義務とは?

接道義務とは、建物を建てる際、その敷地が幅4メートル以上の道路に2メートル以上接している必要があるという法律上の条件です。

 

この規定は建築基準法第42条で定められており、主な目的は防災対策や安全な避難ルートの確保です。マンションのような集合住宅でも、このルールは適用されます。

 

 

接道義務が満たされていない物件のデメリット

接道義務を満たしていない物件には、以下のようなリスクがあります。

 

1. 住宅ローンの制約

接道義務が満たされていない物件は、再建築不可となっている可能性が高いため、担保評価が著しく低く、住宅ローンの借入に影響がある場合があります。

 

2. 売却時の価値低下

将来的に物件を売却したいと思った場合、接道義務を満たしていない物件は買い手が付きにくく、価値が下がる可能性があります。買い手にとっても、再建築や住宅ローンの制約は大きなデメリットです。

 

3. 防災上のリスク

緊急時に避難経路が限られたり、消防車のアクセスが難しくなったりすることがあります。このような状況は安全面での不安材料となり得ます。

 

 

接道義務の確認ポイント

中古マンションを購入する際に接道義務を満たしているかどうか確認するには、いくつかの方法があります。

 

1.建築確認済証の確認

建物が建築された際に発行される「建築確認済証」を確認しましょう。この証明書には、物件が法的に適正に建築されているかが記されています。不動産会社や売主に建築確認済証の提示をお願いし、道路の接道状況を確認することが重要です。

 

2. 登記簿謄本の取得

登記簿謄本を確認することで、敷地がどの道路に接しているか、そしてその道路が公道か私道かを調べることができます。特に私道の場合、共有者の承諾が必要だったり、管理責任が発生したりすることがあるため、購入前にしっかり確認しておきましょう。

 

3. 現地での内覧時に道路状況をチェック

物件周辺の道路状況を直接確認するのも有効です。物件が道路にどのように接しているか、接道幅が十分かどうかを現地で確認しておくことで、後々のリスクを減らすことができます。

 

 

見落としがちな接道義務のチェックポイント

 

◯公道か私道かの確認

公道に接している場合は問題ないことが多いですが、私道に接している場合、その道路の管理者や維持費の負担などを確認する必要があります。私道が共有の場合、他の共有者との協議が必要になることもあるので注意が必要です。

 

◯再建築不可物件のリスク

接道義務を満たしていない物件は「再建築不可物件」と呼ばれ、新たな建物を建てることができないケースがあります。このような物件は、通常より安価で購入できることがありますが、売却時のリスクや増改築の制約を考慮する必要があります。

 

◯中古マンション購入の際に覚えておきたいこと

接道義務は見落としがちですが、中古マンション購入の成功にとってとても重要な要素です。快適で安心な暮らしを手に入れるためには、物件選びの段階でしっかりと確認を行いましょう。建築確認済証や登記簿謄本、現地での確認を怠らないことで、安心して理想の住まいを手に入れることができます。

 

 

まとめ

接道義務は一見複雑に感じられるかもしれませんが、その基本を理解することで、物件選びがぐっと安心できるものになります。

 

道路への接道状況をしっかりチェックすることで、住宅ローンや将来の売却におけるリスクを避けることが可能です。

 

安心で自分らしい暮らしを実現するために、接道義務についての知識をしっかり身につけておきましょう。

 

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