リセールバリューを意識して買う
2020年12月04日
住宅購入するなら「かしこく」買おう
これから家を買う方にはかしこい買い方をしてほしいと思います。そこで、大切な考え方が「リセールバリュー」を意識すること。リセールバリューとは、買った物件を再び売却した時の価値のことをいいます。マンションの場合、リセールバリューに大きく影響するのは、エリアや駅距離などの立地条件、そして管理状態などです。
住宅ローンに縛られて人生の選択肢を狭めないために
なぜリセールバリューを意識して買う必要があるのでしょうか。例えば、株を持っているとして、当然多くの方は値上がりを期待するでしょう。値下がりして嬉しいという方はいないはずです。不動産も同じ。たとえ、手放す予定がなく、ずっと住むことを決めていても、これからの時代、リセールバリューは意識して買うべきだと思います。
なぜなら、変化がより一層激しくなっている現代、「住み替え」を想定しておいた方が人生の選択肢を幅広く持てるからです。住み替えを検討するタイミングは、例えば下記のようなタイミングです。
・結婚
・出産/子供の成長
・子供が巣立っていった
・離婚
・転職/転勤
書籍『LIFE SHIFT』で述べられた「人生100年時代」は日本でも多くの人が知るキーワードになりました。今までは、「学ぶ」→「働く」→「引退する」の3つのステージが基本的な形でしたが、人生を100年という単位でとらえたとき、この基本が大きく変容する可能性があることを示しました。
皆様の身近にも一度休職して、大学に通ったり、60歳を超えても引退せずにアクティブに働いたりする方もいるのではないでしょうか。寿命が伸びれば、当然ライフステージの変化がより起こりやすくなり、ライフステージが変われば、家に求めることも変わります。つまり、これからは住み替えの可能性がより大きくなることが想定されるのです。
これぞリセールバリューを意識した買い方
これから家を買う人にとって、参考になる事例を紹介します。LINEの役員を勤め、ZOZOでは前澤元社長の側近として大活躍されていた田端信太郎さんの家の買い方です。彼の新書『これからのお金の教科書』では、ご本人の住み替え事例が具体的に紹介されているので、一読の価値ありです。実際のマンション名と購入金額まで言及されています。
2011年頃、マンションを購入した田端氏は、その際に「売却するときにどんな人がどんな理由で買ってくれるのかをイメージできるかどうか」を考え、具体的にイメージできるまで考え抜いてから購入しました。購入から8年経った現在、当時購入した額よりも1000万円以上高い値がついているとのこと。まさにこれがリセールバリューの高い買い方です。
参考:これからのお金の教科書
価格よりも価値で
「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめておけ」という名言があります。お金のリテラシーが高い人は、どれだけ安くても価値が低いと判断したものは買いません。不動産は高額ゆえ、どうしても「販売価格」のみに目がいきがちですが、現在の価値だけではなく将来の価値、つまりリセールバリューを意識して買うことが大切です。