住宅購入検討者が最初にやるべきこと

2021年09月03日

住宅購入検討者が最初にやるべきこと

物件の買い時はいつ?住宅購入検討者が最初にやるべきこと

ベルギー人作家であるモーリス・メーテルリンクの童話『青い鳥』。しあわせの青い鳥を探して、チルチルとミチルはいろんな国をたずねます。しかしどこにも青い鳥はいない。そしてやっと気づいたのです。ずっと前から自分のうちにいたことを。この童話から生まれた「青い鳥症候群」とは、現実を直視せずに理想ばかりを追い求める様子を指します。

 

この童話は物件探しにも示唆を与えてくれます。物件探しにおいても大切なのは、未来や過去ではなく、「今」を見ること。「理想」も大切ですが、それ以上に「現実」を見ることが大切です。「いつか良い物件が出たら」ではなく、「今出ている物件の中から選ぶ」。これこそが住宅購入を成功に導く鍵です。

 

今買うべき3つの理由

 

相場があるから

不動産には相場があります。相場はエリアと広さと築年数の大きく3つの要素で構成されています。この3つの条件が変わらなければ、今買っても1年後に買っても価格は大きく変わりません。高く売りたい売主と安く買いたい買主。利益相反する両者の間に入り、適正価格での取引を行うのが不動産会社の役割です。その積み重ねが相場を形成しているのです。

 

家賃がもったいないから

物件探し中にも家賃は発生します。仮に月10万円の家賃として1年で120万円。もしも物件探しスタートから引き渡しまで1年かかった場合、120万円の見えないコストが発生しているのです。120万円あれば、相当な良い家具が変えたり、キッチンやお風呂をグレードアップしたりすることができます。

 

買い逃し癖がつくから

不動産はスピード命です。良い物件が見つかっても、実際に買えるとは限りません。買付(購入を意思表示する書面)の順番で決まります。同じ物件に複数の買付が入ることは珍しくはありません。買付を出すのは一般顧客だけでなく買い取り再販業者もいます。つまりは不動産のプロがライバルになるのです。よってスピード感がないと買い逃してしまいます。

 

自分にとっての「いい物件」とは

大切なのは、内覧したときにできるだけ買うか買わないかの結論を出せるように準備しておくことです。条件が明確になっていて、購入するための判断材料が内覧時に全部で揃っている状態が理想です。そのためには、まずは自分にとっての「いい物件」とは何か。明確にしていく必要があります。最低限、予算、エリア、広さ、築年数の基本条件は固めましょう。

 

基本条件を固めたら、追加条件を全部洗い出してみます。日当たり、周辺環境、階数など。その上で、優先順位を固めていきましょう。なぜその条件を希望するのか。背景には必ず何か過去の体験から感じたこと等、あなたの価値観が反映されているはずです。優先順位をつけるということは、自らの価値観に気づくことでもあるのです。

 

そうして決めた条件が、果たして現実的に市場にあるのかどうかが最も大切です。無ければ、世の中にないものを探すだけ。時間の無駄です。条件と相場に乖離がないか。あるならどの条件をどれくらい緩和すれば、市場にあるのか。これらを不動産のプロと調整していきましょう。そうして条件を納得いくまで詰めていくことが住宅購入成功の鍵です。

 

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