初めて家を買う人でも分かる不動産相場の話

2020年08月21日

不動産相場

不動産には相場がある

 

「もう2年探しているのに良い物件が見つかりません。探してもらえませんか」

こういったご依頼を受けることがあるのですが、これは正直にいって非常に難しいご要望です。なぜなら、希望している不動産の相場と予算がずれている可能性が高いからです。このような相場と予算のミスマッチは不動産の現場では日常茶飯事です。

 

不動産は待てば良いものが出てくると考えている方もいますが、そのようなケースは非常に稀。不動産には相場があり、待ったところで今出ている物件以上のものがでてくることはほぼありません。そのため、まずは相場を知ることが大切です。では不動産の相場はどう決まるのか、どうすれば予算との乖離がなくなるのか。分かりやすく解説していきます。

 

不動産価格=エリア×広さ×築年数

 

不動産の価格はおおよそ3つの要素で決まります。それは、「エリア」と「広さ」と「築年数」。初めて家を買う人でも「坪単価」や「㎡単価」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。坪単価はエリアによって異なり、広ければ広いほど価格はあがります。坪単価20万円として、50坪で1000万円、1000坪で2000万円です。

 

エリアと広さに加えて、築年数も相場を決める要素の一つです。下の図をみると、築年数が経てば経つほど、価格が下がっていくのが分かります。築20年で新築分譲時の50%、そこからゆるやかに下落し、35年付近で下げ止まるといわれています。エリア×広さで相場感をつかみ、築年数の要素を掛け算することで、相場感をつかむことができます。

不動産相場 築年別平均単価

参考:東京カンテイ

 

不動産は相場で買うのが正解

相場を知ってどうするのか。答えは「相場で買う」のが正解です。相場より高い場合、リフォームされていて、それが気に入っている場合を除けば、わざわざ相場より高く買いたい人はいないでしょう。逆に相場よりも安い物件を買うのもオススメしません。安いにはワケがあります。例えば下記のような理由があります。

 

■借地権

土地は借り物で、建物のみの権利を買うことです。多くの場合、住宅ローンが使えません。

 

■オーナーチェンジ

賃料を得る権利を買うもので、投資用の物件です。賃貸に出されている状態で売りに出されるため、賃借人がまだ住んでいる状態で売られることがほとんどです。そのため、買っても自分で住めるのは先になります。こちらも住宅ローンは使えなく、事業用のローン(住宅ローンよりも金利が高い)を使うことになります。

 

■既存不適格

新築時には当時の法律の要件を満たしていたが、その後法律の変更により、現行の法律の要件を満たさなくなった物件です。内容によっては住宅ローンが使えない場合もある為、相場よりも安くなる傾向があります。

 

■事故物件

お部屋の中での自殺や、死亡されてから一定期間放置されていた場合等は告知義務があります。告知義務がある物件に関しては、相場よりも安く売り出されることが多いです。

相場と予算の乖離はこうなくす

 

相場と予算に乖離があることがわかったら、それぞれの要素に分解して、作戦を練ってみます。

 

『価格=エリア×広さ×築年数』

 

上記の方程式をもとに考えると、予算を上げるか、エリアを広げるか、部屋を狭くするか、築年数の経った古い物件を視野にいれるか、この4パターンです。それぞれの要素で妥協できるかどうか、妥協するならどれくらいできるのかを考えてみましょう。

 

■まとめ

相場を知る

相場と予算の乖離を把握する

4つの要素に分解して、条件を緩和する

優先順位の付け方のコツ

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