不動産ビジョン2030とは

2022年11月25日

不動産ビジョン2030とは

不動産ビジョン2030とは

 

今回のテーマは、国土交通省が2019年に策定した不動産ビジョン2030

 

「時代の要請や地域のニーズを踏まえた不動産を形成し、それら不動産の活用を通じて、個人・企業・社会にとって価値創造の最大化を図ること」が指針とされ、その実現のため、官民共通の7つの目標が策定されました。

 

詳しく確認していきましょう。

 

 

1.ストック型社会の実現

日本の住宅市場は、しばしば「スクラップ&ビルド」という言葉で表現されます。いわゆる新築至上主義であることを意味しており、これにより日本全体で500兆円もの資産を失ったともいわれています。そこで、新築偏重の市場から中古住宅市場の活性を促し、長く住み継げる良質な新築住宅を増やすことが目指されます。

 

2.安全・安心な不動産取引の実現

安全安心な不動産取引こそすべてのベースという考えのもと、宅地建物取引業法など制度の適正な運用徹底をすること。高齢化、グローバル化などに対応した紛争防止が重要とされています。

 

3.多様なライフスタイル・地方創生の実現

急速なIT技術などの革新により、場所の制約が少なくなってきているため、一時的でも地方を拠点として活動展開の検討ができるようにとされています。今後ますます地方移住や二拠点生活がしやすくなるかもしれません。

 

4.エリア価値の向上

地域のニーズを掘り起こし、不動産の最適活用を通じて、エリア×不動産の相乗効果をもたらすことが期待されています。

 

5.新たな需要の創造

高齢化、外国人への対応など、新たなニーズへの対応、そして複数不動産の所有及び活用推進が期待されています。

 

6.すべての人が安心して暮らせる住まいの確保

単身高齢者、外国人、子育て世代など、すべての人が安心して暮らせる住まいとサービスを提供されることが期待されています。

 

7.不動産教育・研究の充実

不動産に対する国民の理解促進に向けた様々な機会を通じた不動産教育の充実が期待されています。

 

 

不動産ビジョン2030は、令和の時代の不動産のあり方を示したもの。今後、このビジョン達成に向けて官民ともに様々な施策が打ち出されていくでしょう。例えば、補助金などのインセンティブを与えたり、逆に規制をかけて目標達成の阻害要因を排除したり。最近の例ですと、マイナンバーカード普及をイメージすると分かりやすいかもしれません。

 

 

不動産ビジョン2030は、主に不動産に関わる事業者向けの指針ですが、一般消費者(これから住宅購入を検討される方)も”ちょっと先の当たり前”を知ることで、住宅購入の戦略を立てやすくなるのではないでしょうか。

 

現に、多くの地方自治体が移住に対して補助金を支給しています。是非今後の住宅購入にお役立てください。

 

参考:「不動産業ビジョン2030」をおよそ四半世紀ぶりに策定/国土交通省

 

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