暑すぎる夏、住まいの対策
2022年07月22日
暑すぎる夏、住まいの対策
例年よりも早い梅雨明けをうけ、うだるような暑さの日々が続いています。アメリカでは、暑さによって死亡する人の数が他のどんな異常気象よりも多くなっているとのこと。
夏の呼び方を「summer」ではなく「danger season(危険な季節)」に変えようという動きが始まっているほどです。地球規模で「暑すぎる夏」が猛威をふるっています。
今後、より暑くなることはあっても、寒くなることはなさそうです。
気象庁の予測によれば、日本における100年後の気温は、現在と比べて年平均で約2〜3度上昇。東京の現在の真夏日は年間約46日ですが、21世紀末には1年の3割近い年間103日が真夏日になるそうです。
本来楽しいはずの夏が、命の危険を感じる夏へと変化しつつあります。
そこで心配になるのが熱中症です。
2018年に発表された調査では、熱中症の40%が室内で発生していることが明らかになりました。また、昼間だけでなく夜間や深夜、早朝にも発生し、夏以外のどの季節でも発生していることが分かっています。
断熱といえば、冬のイメージが強いですが、これからは夏の断熱対策の重要度があがってくるでしょう。
ということで今回は、暑い夏を乗り切るためのポイントを3つご紹介します。
①エアコンの取付可能台数に注意
物件内覧時には、エアコンのスリーブ(写真赤枠)の数を必ず確認しましょう。
これがどこにいくつ空いているかによって、エアコンの取付位置や設置可能台数がほぼ決まります。
よくあるのが、玄関を入ってすぐの個室にエアコンのスリーブがなくて取付ができないパターンです。
ウインドウエアコンという手もありますが、動作音やデザインから敬遠されることが多いです。
②エアコンと併用で効果抜群「サーキュレーター」
出典:無印良品の家
空気の循環が目的のサーキュレーター。涼をとるのが目的の扇風機とは似て非なるものです。
冷たい空気は下に、暖かい空気は上に停滞しますが、これをサーキュレーターでかき混ぜることで、部屋の温度差を減らすことができます。
これにより、冷房の場合は今までよりも高い温度設定で使用できるようになり、電気代の節約にも繋がります。
③窓の断熱が最も効率が良い
出典:LIXIL
夏の冷房時は、73%が開口部(窓)から熱が入ってきます。
断熱というと、床・壁・天井のイメージがあるかもしれませんが、熱の出入りの大半は開口部からなのです。
よって窓の断熱が効果的。
既存の窓の内側にサッシを追加するだけの簡単工事で断熱対策ができます。もちろん夏だけではなく、冬でも役に立ちます。
築40年以上の物件では、エアコンのスリーブが一つしかないケースもあります。
意外に見落としがちなポイントなので、注意してみてください。
サーキュレーターは家電量販店にいけば、今日にでも用意することができることでしょう。
窓の断熱については、窓一か所あたり8-15万円で、工期も1日あれば完了することが大半です。
比較的取り入れやすい対策をご紹介しましたので、是非参考にして頂ければ幸いです。