「安心R住宅」とは
2022年11月18日
「安心R住宅」とは
今回ご紹介するのは「安心R住宅」です。
中古住宅の購入には、漠然とした不安がつきまといます。
そこで、一定の基準をクリアした良質な中古物件を「安心R住宅」と表し、住宅購入者の不安を少しでも解消しようというものです。
制度が始まってからまだ間もないので見かける機会は少ないかもしれません。
ですが、今後ますます増えることが想定されますので、是非チェックしてみてください!
日本政府は人口減少の局面において、日本の不動産市場を「量から質へ」として指針を打ち出しています。
住宅ストック(=中古物件市場)の活性化は中でも重要な施策。
とはいえ中古物件に対する不安が多く、活性化が思ったより進んでいないのも事実。
そこで、不安を解消し、安心を与えるものとして「安心R住宅」の制度が誕生しました。
「安心R住宅」とは、一定の要件を満たした販売中の中古物件を「安心R住宅」と表示できる制度のことです。国が定めた基準に基づき、耐震性があり、インスペクションが行われ、リフォームなどについて適切に情報提供が行われて販売される中古物件が対象になります。
具体的には、次の3つの要件を満たすことが必要になります。
要件①「不安」の払拭
まず耐震性については、
・建築基準法の耐震基準に適合していること(新耐震基準)
・構造上の不具合がないこと(既存住宅売買瑕疵保険契約を締結するための基準に適合している)
マンションの場合は、
・管理規約及び長期修繕計画が作成されており、開示できる状態になっていること
が挙げられています。
要件②「汚い」イメージの払拭
中古住宅にはなんとなく汚い(特に水回り)というイメージがあるのは事実。
そこで、リフォーム・リノベーションによって、従来の汚いイメージが払拭されていることが要件になっています。
まだリフォーム・リノベーションが実施されていない場合は、提案書があることや、イメージ写真があることが求められます。
要件③「分からない」イメージの払拭
中古住宅は「何がわからないか分からない」という漠然とした不安がつきものです。
そこで、設計図書、点検記録など、物件選びに役立つ情報の保管状況が記載された書面を作成し、求めに応じて開示することが挙げられます。
必要な情報が網羅的に整理されていることで安心につながります。
「安心R住宅」の制度が始まったのは平成31年。
令和3年9月末時点で累計4,514件が「安心R住宅」として流通しました。
日本政府も中古物件の活性化に本腰を入れており、今後ますます「安心R住宅」が増えることが想定されます。
もしWEBサイトやチラシで物件を探す機会があれば、「安心R住宅」を探してみてはいかがでしょうか。